1. インテリジェントボックス(IntelligentBox)システム  インテリジェントボックス(IntelligentBox)は、北海道大学において研究開発している対話型3次元ソフトウェア構築システムです。ボックスとよぶ固有の機能をもつ3次元部品を提供します。マウスによる画面上での直接操作によって、ボックスをレイアウトし、ボックスのもつ機能を合成することで、より複雑な機能をもつ合成ボックスを構築・蓄積していきます。この構築過程が3次元ソフトウェアの開発過程となります。 以下に実行開発環境を示します。 対応マシン  Windows 2000, XP (32bits)プラットフォームで動作します。 開発環境  開発言語: CおよびC++言語(Visual C++ Ver. 7.0以降)  ライブラリィ: OpenGLグラフィックスライブラリィおよびMFC(Microsoft Foundation Class) 開発に関連したシステム  S-Products(インテリジェントボックスの初版システムの研究開発に使用しました。今はなきシンボリック社のXL-1200(LISPマシン)というマシン上で稼動するCGアニメーション作成ソフトウェアです。)  N-World(S-ProductsのSGIマシン対応版、現在ニチメングラフィックス社がmiraiという名前で各社マシン対応版を販売中) インテリジェントボックスは、N-Worldで作成された形状モデルデータGEOファイル(*.geo)、AutoCADの3D DXF(*.dxf)の読み込みと、WavefrontのOBJ(*.obj)ファイルの読み込み・書き込みが可能です。 注)GEOファイルは、faces-by-vertexモードで作成されていなければなりません。   DXFファイルは、3DFACE属性のみで作成されていなければなりません。その他の属性は認識されません。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 2. 配布物、使用および配布条件 配布物:  ibj.zipファイル(実行ファイルとサンプルデータファイル)のみです。 使用および配布条件:  ibディレクトリ下のcopyrightj.txtに記載されています。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 3. インストールと実行   1) IB_release.zipファイルをWinZipなどで解凍・展開し、"IB_release"ディレクトリを作成します。 2) "IB_release\bin"ディレクトリ下にあるib.exeが実行ファイルです。 3) 種々のファイルを読み込む際にデフォルトのディレクトリにファイルが見つからなかった場合、 まず環境変数IBHOMEで指定されたディレクトリを探しにいきます。 さらに、環境変数IBPATHで指定されたディレクトリを探しにいきます。 環境変数IBPATHのディレクトリパス指定は、":"で区切ることができます。 指定できるディレクトリパスの最大数は8に固定されています。 例) SET IBPATH=C:\test1\:C:\tes2\:D:\ib\temp\ 4) ディレクトリの説明   IB_release\     bin\ 実行ファイル(ib.exeやツール類)     boxdata\ ボックスデータ(*.box)     doc\ 基本ボックスごとのドキュメントファイル(*.doc)     dxfdata\ AutoCADの形状モデルデータファイル(*.dxf)     geodata\ N-Worldの形状モデルデータファイル(*.geo)     guide\ このファイル(MS Word97: guide.doc)とhtmlファイル(index.html)     ib.cshrc 環境変数設定ファイル     lib\ 外部定義ボックスのダイナミックリンクオブジェクトファイル(*.DLL)     movie\ ムービファイル(*.avi)     objdata\ Wavefront社形状モデルデータファイル(*.obj)     primdata\ 形状モデルデータファイル(*.dat)     server\ 複数マシン間で協調操作するためのホスト名一覧ファイル(hosts)     smdata\ 形状モデルデータファイル(*.sm.txt)[研究用]     sound\ 音声ファイル(*.wav)     texture\ テクスチャデータファイル(*.rgb, *.bmp) ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 4. その他制限事項など 現在北海道大学における研究開発は、シリコングラフィックス社のグラフィックスワークステーション上で稼働するインテリジェントボックス・システム(SGI版)を使用しています。このWindows版は、高価なワークステーションを使用する環境にない一般の利用者にもインテリジェントボックスが使用できるようにと移植したものです。 多くの方に興味をもっていただけることを期待しています。 九州大学岡田研究室では,Windows版を使用して応用研究を行っています。 SGI版の形状データ(*.dat)とボックスデータ(*.box)は、Windows版と完全?な互換性があります。 Windows版のユーザズガイドは存在しません。メニューの項目や操作などは、SGI版と共通していますので、SGI版のユーザズガイドを参考にして下さい。 以上 [written by 岡田義広(OKADA Yoshihiro)]